これまで犯罪や災害への備えは、個々の建物ごとで行われるのが通常でした。しかし、多様化する犯罪や大災害の態様をかんがみると、個別の対策ではレジリエンスを最大効果で向上させることは困難といえます。エリア全体で一貫性のあるリスク評価や対策を行うことが、有事の際の被害軽減・早期復旧を図ることに繋がります。
東日本大震災のような激甚災害やテロ事案等に対しては、単一施設での対策には限界があります。エリア全体を大きな施設ととらえて「面」での対策を構築することで、大きなリスクに対する抵抗力を向上させるとともに、発災後の復旧力を最大効果で発揮させます。
リスク対策の専門家を中心とした一貫性ある対策を実施し、エリア内の効果的なレジリエンス向上を図ります。
エリア内にセキュリティセンター(民間交番等)を設置し、エリア内のあらゆる事象に迅速に対応するシステムを構築するなど、従来型警備から進化した対策を提案します。
住人のライフサイクルを検知する各種センサーや警報装置を設置し、セキュリティセンターで24時間監視することで、住人の不測の事態にセキュリティクルーが素早く対応。特に、これからますます増加する高齢者世帯の安全を見守り、安心して暮らせる街を創造します。
エリア内に住む人や働く人の傷病リスクを軽減・解消し、健康な生活を維持することも、リスクマネジメントの一環です。
医療機関や訪問看護サービス、介護サービス等の事業者と連携を図るとともに、最新のセキュリティ機器を活用し、エリア内で過ごす皆さまの健康を維持します。
無人航空機(いわゆるドローン)の進化は、リスク対策分野にも大きな進化をもたらしました。これまで人が地上から徒歩や車両で見まわっていたエリアを、無人航空機を用いて効率的に監視できるほか、水難救助等の分野での活躍がますます期待されています。
建物内を巡回・点検できる無人航空機も現在開発されており、人による監視とのブレンドが可能となります。
解決すべき法規制等がまだまだ少なくありませんが、無人航空機の効果的な活用は、安全対策のあり方を今後大きく変えることでしょう。